「規制緩和」の意味や関連する保険、どんな時に使われるかを徹底解説!

規制緩和(きせいかんわ)

中高年にとって「規制緩和」とは、昔懐かしの小泉元総理が何かとスローガンとして掲げる際に繰り返した言葉として印象に残っていると思いますが、本来は公共事業などに政府の規制を縮小する意味があります。それを自ら訴えるのは、どうも矛盾というか理解し難い点もあるのですが、当時の時代背景や空気感に国民が流されたのも事実でしょう。では、生命保険における「規制緩和」とはどんな意味合いがあるのか調べてみました。

規制緩和の意味とは

公的な事業や産業などには、政府によって様々な規制が設けられています。それが良くもあり悪くもあるのですが、それらの公的規制があると新規参入は難しくなり、自由競争などを妨げる弊害があります。そこでより自由競争を促す一つの方法として、「規制緩和」(又は規制改革)が叫ばれ、1990年代頃から様々な業界で導入されるようになった背景があります。代表的なのは、郵政民営化であり労働者派遣法の非正規雇用などで、これらは負の功罪も大きく社会問題となっています。では本題である、生命保険業界における「規制緩和」ですが、1995年に保険業法が改正され、新規参入が容易になり、これまで禁止されていた銀行なども個人年金保険などの販売が可能となりました。そしてネット普及の影響もありますが、最近ではP2P保険・スマホ保険・1日自動車保険などは明らかに規制緩和とネットの双方による影響による恩恵を受けたものです。そして、遂に金融庁は生命保険だけでなく住宅ローンや投資信託なども一括りの金融商品として、スマホアプリで購入できる方向に舵を取りました。当然、支払いはかつての規制緩和で許可されたスマホ決済が使用され、ますます手軽で便利な世の中になっているのは事実です。これらも「規制緩和」による賜物ですが、デジタル社会が進む問題点や課題も多いので、そのバランスをどの程度で取るのかが鍵となります。

規制緩和の種類

保険における「規制緩和」をもう少し詳しく解説すると、保険には第一から第三分野まであります。
 ・第一分野…生命保険会社が扱う終身保険・定期保険・養老保険など
 ・第二分野…損害保険会社が扱う火災保険・自動車保険など
 ・第三分野…医療保険・障害保険・介護保険など第一と第二分野に含まれない保険全般
これまで生命保険と火災保険・自動車保険などのみ日本の保険会社は扱え、第三分野は外資系保険会社が独占していましたが、「規制緩和」によって参入が認められるようになったのです。よって、様々な保険商品が一気に増えたのですが、保障内容や特約などで従来商品と似たようなものが入り乱れ、契約者に混乱を招いているのも事実です。

規制緩和の文章・例文

例文1.規制緩和が保険業界だけでなく、日本社会を変えたのは事実である。
例文2.規制緩和と言えば郵政民営化を想像する人が圧倒的に多いが、若い人には携帯のキャリアや格安スマホのイメージが大きい。
例文3.保険業界は今後シェア保険が確実に増えると予想されているが、これも規制緩和によるものだ。
例文4.規制緩和はメリットだけでなくデメリットもあり、新規参入組のサービス実体が不透明な点は否めない。
例文5.日本が他国より規制緩和が遅れたのは、既得権益を守ろうとする政治家や役人なども関係してたようだ。
保険業界やそれ以外も含めて「規制緩和」についての例文です。

規制緩和の会話例

  • 質問者アイコン

    スマホからでも保険に加入できるようになったよね!

  • 回答者アイコン

    アプリやチャット形式で加入できるやつだよね。本当に便利で驚くよね。

  • 質問者アイコン

    これまで保険って、窓口などから担当者と会話しながらだったけど、それがネットでもOKになったのは、規制緩和が関係しているんでしょう。

  • 回答者アイコン

    規制緩和のお陰だね。スマホだけじゃなく、コンビニでの1日自動車保険なども便利だし、今後はますます新手のサービスが登場するだろうね。

「規制緩和」で保険契約が便利で手軽になったという会話を男女がしています。

規制緩和の利用事例

「規制緩和」の代表は、郵政民営化・労働者派遣法などですが、他にも以下の様なものあります。
 ・日本電信電話公社民営化
 ・国鉄分割民営化
 ・電力自由化
 ・都市ガス自由化
 ・電気通信事業解放
2021年や22年に「規制緩和」されるのは、以下のようなものが挙げられます。
 ・ドローンでの荷物配送
 ・高速道路でトラック隊列走行の商業化

規制緩和の関連保険

「規制緩和」の関連保険には、「スマホ保険」「P2P保険」「わりかん保険」などが挙げられます。

規制緩和の関連用語

「規制緩和」の関連用語には、「規制撤廃」「ワンストップ」「リスクファイナンス」などが挙げられます。

規制緩和まとめ

「規制緩和」とは1990年代以降、日本における様々な業界や事業に導入された政策手段です。従来の規制を緩和にする事で、新しい業者の参入が容易になり新商品や新サービス、割安価格などより便利になる事を促す目的があります。メリットばかりでなくデメリットもあり、労働者派遣法で非正規雇用が増えたのは最たる例です。保険会社の場合は「規制緩和」によって、第三分野への参入が認められた事で、新業者の参入や保険商品も劇的に増え、またP2P保険などまったく新しいサービスも始まるようになりました。

 

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