配当金(はいとうきん)
「配当金」は株取引などでも使用される、すっかり現代に定着した言葉ではないでしょうか。株の場合は、企業が利益の一部を株主に還元するもので、通常は年に0~2回ぐらいとなります。それでは、保険業界における「配当金」の場合はどうなるのでしょうか? 株の理屈なら、保険会社の利益が還元されますが、それでは保険加入者と株主が同じ立場になり、少し変ですよね。生命保険に加入したら、受け取れる可能性が高い「配当金」について解説をさせて頂きます。
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配当金の意味とは
保険業界における「配当金」とは、契約者が支払った保険料の一部(剰余金)が払い戻される事です。しかし、全ての保険において「配当金」が発生する訳ではなく、有配当保険と利差配当付保険のみ適用され、無配当保険の場合は「配当金」はありません。
・有配当保険と利差配当付保険…配当金あり
・無配当保険…配当金なし
なぜ「配当金」という仕組みがあるのかは、保険料とその計算方法が関係します。契約者が支払う保険料は、予定死亡率・予定利率・予定事業費率の3つの予定率によって決まるが、飽く迄も”予定”なので”実際”の数とは違います。それが決算で確定すると、結果的に多く支払った保険料は”剰余金”であり、それを「配当金」として契約者に返却されます。実際に「配当金」がいくらぐらい戻るかというと、現在は生命保険でも5年ごと配当が多く、その金額は0~数百円程度とされています。逆に言うなら、配当が出ないぐらい予定率の精度が高いと判断できます。
配当金の種類
先ほど紹介したように、生命保険とは配当あり・配当なしの2種類に分けられるという見方もできます。配当ありの保険は”有配当保険”で、これは”3利源配当タイプ”と”利差配当タイプ”になります。配当金の支払いにも種類があり、以下のようになります。
・毎年配当型…毎年配当金が支払われる
・3年ごと配当型…3年毎に配当金支払い
・5年ごと配当型…5年毎に配当金支払い
そして”3利源配当タイプ”の「配当金」とは、予定死亡率・予定利率・予定事業費率との差となるので、それぞれに名称があります。
・死差益…死亡率が予定死亡率よりも低い場合の剰余金
・利差益…運用成績が予定利率以上の利回りの場合の剰余金
・費差益…事業費が予定事業費率よりも低い場合の剰余金
また、配当金の受取には、以下の方法があります。
・積立方式…配当金を保険会社に積み立てる
・買増方式…配当金を保険料に振り分け、保険商品を買い増す
・相殺方式…保険料から配当金を引いて支払い額を減らす
・現金支払方式…現金で配当金を受け取る
配当金の文章・例文
例文1.保険の配当金が3年振りに入るのを楽しみにしていたが、1000円程度と知ってガッカリが倍増した。
例文2.配当金を貰うには、有配当保険に加入するのが最低条件だ。
例文3.配当金には保険会社や商品によって、特別配当とする場合もある。
例文4.最近は配当金とは別にポイント方式にして、それを配当同様の扱いにする保険会社もある。
例文5.一般的には配当金はかなり少額なので、配当なしの保険で毎月の保険料を抑える方が得策とされる。
「配当金」の実情を踏まえて例文としました。
配当金の会話例
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株取引の感覚で保険の配当金を期待すると、ガッカリするんですね。
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それはそうだよ。知らなかったの?
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配当って聞くと、小遣いぐらいにはなるかなって想像するものですよ!
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でも、納めた保険料の一部が返金されるんだから、配当金が少なくても文句は言えないよ。
「配当金」の少なさについて、男女が会話をしています。
配当金の利用事例
35歳男性が死亡保険金1000万の終身保険、5年ごとの配当型に契約した場合、一度目は年間保険料が約20万で配当金ゼロ円、5年後は約26万の年間保険料で配当金が5000円弱となった。
配当金の関連保険
「配当金」の関連保険には、「利差配当付保険」「5年ごと利差配当付保険」「3年ごと利差配当付保険」などが挙げられます。
配当金の関連用語
「配当金」の関連用語には、「解約返戻金」「剰余金」「通常配当金」などが挙げられます。
配当金まとめ
「配当金」とは、契約者が保険会社に支払った保険料の一部が払い戻される事です。保険料とは死亡率などによって決まるので、実際の数字とは差額が発生しそれが”剰余金”として、契約者に還元されます。保険商品の中でも有配当保険と利差配当付保険のみ「配当金」があり、支払い方法や受取方法にも種類がいくつもあります。
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